子供の頃、ガラクタを集めて宝物にしていた記憶はありませんか?
海辺で拾った貝殻だったりお菓子の空き箱だったりと子供ならではの物ですが、石ころも心惹かれる物であったような気がします。
土や石に触れることが心地よく、誰もが夢中で遊んだ日々があった筈です。
成長と共に石との触れ合いは無くなっていきますが、緊張をほぐす為に小さな石を握りしめ、気持ちを落ち着かせるというのを聞いたことがあります。
遥か昔神として崇める対象は自然界の物であり、今現在もご神木やご神体として祀られています。
その中でも石というのは、何かパワーを秘めている神秘的な物とされています。
国内でも石にまつわる逸話は数多くあり、その古きロマンを求めて名所旧跡を訪れる人も少なくありません。
最近注目されているパワーストーンも、元は自然界にある石の事です。
その石を加工しアクセサリーとして身に着けます。古くからパワーを持っているものとされてきた石を、何時しかパワーストーンと呼ぶようになってきました。
では何故パワーストーンは、女性の心を虜にするのでしょうか?
女性が惹きつけられる魅力は何なのでしょうか?その気になる訳を探ってみましょう。
もくじ
■パワースポット巡りを楽しむ女性達
異文化交流が盛んとなり、日本を訪れる外国人観客も増えています。
特に古都と呼ばれる京都や奈良では、日本であることを忘れるくらい外国人に出会えます。世界遺産になっている神社仏閣も多く、その厳かな雰囲気を味わいたいというのも訪れる理由のようです。
特に女性達の中で人気を集めているのがパワースポット巡りです。週末になると、全国から若い女性グループが訪れ、お目当ての神社仏閣などを拝観します。
そのパワーは場所によって、恋愛運、結婚運、健康運、金運などを高め、身も心も浄化されたような気持になります。女性が多く訪れる理由として考えられるのは、恋愛成就を目的とした恋にまつわる願い事です。
京都は女性の一人旅もメジャーで、大原の三千院を訪れる女性の歌は有名ですね。女性というのは、訳もなく悲しくなって感傷的になったりする時があります。
それは男性には決して理解できないもので、敢えて感傷に浸りたいという気持ちが湧いてくるのは、女性特有なのかもしれません。
そのようなことが、パワースポット巡りをする源になっているように感じます。
■パワーストーンがもたらすものとは?
パワースポット巡りが人気を得たのは、やはりスピリチュアルが大きく関係しています。
人は目に見えないものには、興味と恐怖を抱きます。恐怖よりも興味が勝った時、もっと知りたいという欲求が生まれます。
それがスピリチュアルの世界を覗いてみたいというきっかけになっているのではないでしょうか?
スピリチュアルの世界というのはまさに神社仏閣を指し、大昔から人々の心の支えでもありました。目に見えない神を信じ崇めることで、願いを成就しようとしました。
そして興味深いことは、多くの遺跡から首飾りなどの装飾品が多数発掘されていることです。
研究結果から言えることは、天然石にはパワーがあると信じ、当時の支配者がパワーストーンとして身に着けていたという事です。
パワーストーンは人工的な物ではなく天然石である為、より神秘的なものであったようです。現代ではパワーストーンの定義は異なり、誕生石というような宝石の総称になったりしています。
このパワーストーンの特徴をあげるとすれば何があるのでしょうか?
まず上記で述べたように天然石である為、其々の持ち味があるということです。大きさも形も違うので加工することで、模様の出方が変わってきます。
カラーもパステル調の物から鮮やかな物まで色々あって、アクセサリーにすることでより美しさが増します。
パワーストーンの効力として考えられているのは、運気アップや願い事が成就するということです。身に着けることでパワーを吸収できるとも思われています。
■女性は何故パワーストーンに魅了されるのか?
昔からパワーストーンが人にもたらしてきたものが、何となく分かってきました。見た目の美しさだけでなく、神秘的なパワーが願い事を叶えてくれたり、災いから身を守ってくれるというものです。
けれど科学が進歩した現代では、何でも科学的に証明できると思われています。スピリチュアルの世界を否定する人もいて、立証することで解明しようとします。
火の玉の現象も実験によって作ることができ、不思議現象ではないと否定しています。
果たしてそうなのでしょうか?世の中には摩訶不思議な事はたくさんあって、論理的に説明できないことがある筈です。
物事を正確に定義づけるのは良いことかもしれません。でも未知への興味や想像力というものは無くなってしまいます。
科学の進歩がもたらしたものは、必ずしも人々にとってプラスばかりではないと感じます。パワーストーンと呼ばれているものを石と捉えればそれまでです。
また持つ人全てが同じような運命を辿るわけでもありません。
身に着けることで直ぐに人生が変わるのなら、どれだけ高価であっても手に入れようとするでしょう。占いと同じように、「当たるも八卦当たらぬも八卦」という気持ちでいる方が無難です。
案外女性の多くはそれを知っていて、万が一願いが叶うなら、それはそれでラッキーだと思っているのでしょう。パワーストーンを持つことで自分自身を見つめ直し、生き方を変えた人もいます。
女性は光る物が好きだと定義づけられていますが、ダイヤやルビーなどの宝石の輝きや美しさだけに惹かれるのではありません。
石が持つ其々のパワーを知ることや、その石にまつわる歴史にも興味を抱きます。
パワーストーンというフレーズ自体にも神秘的な響きを感じませんか?
一時歴女というのが流行ましたね。歴史をこよなく愛する女性のことで、史跡巡りをするのを趣味としています。女性というのは古代ロマンを求める傾向があり、古き時代に思いをはせたりします。
流行が繰り返され、昔のファッションが現代のトレンドになったりもします。卒業式で人気がある袴姿は、大正時代に女子学生が通学で着ていたものです。
昔からパワーを秘めた石を崇めるのは特別な事ではなく、当たり前の風習であったのでしょう。昔の人は、神の象徴である岩石にはパワーがあり、それを目にして崇めることで願いが叶うと信じていました。
今も女性達を魅了している石を、只の石にするのか、パワーストーンにするのかは、その女性の生き方で変わってくるようです。「たかが石、されど石」なのです。
■パワーストーンは”魔法”ではない
パワーある物を得ることで運気アップが出きるのなら、誰も努力はしないでしょう。
昔はそれを信じた為に、無意味な争いが絶えませんでした。何かを得ると何かを失うという説も間違っていないように感じます。その繰り返しが人生であって、プラスマイナスがどの世界にも働いています。
人はマイナスをプラスに変えようとする時に、目に見えないものにすがったりします。パワースポットを訪れるのも、その表れであるように思えます。
パワーストーンのパワーを信じるのも同じであって、形はなくても得ることで安堵感や期待感が生まれます。
「棚から牡丹餅」のような人生はないと分かっていても、もしかしての人生もあると信じたいのです。
その手助けをしてくれるのが神秘的なパワーを持つパワーストーンではないのか?と思えたりします。
女性にとって心の支えともなり得るパワーストーンは、人々のサポートをしてくれる存在であって、その美しさと輝きは、これから先もずっと女性を魅了し続けることでしょう。